一次産業が陥る負のスパイラルを超えて
私たちは今、大きな岐路に立っている。
農業・漁業・畜産業——命をはぐくむ一次産業の担い手が静かに姿を消しつつある。工業化や市場至上主義のなか、現場の声はかき消され、後継者不足は深刻化。食の基盤が、静かに崩れ始めている。
追い打ちをかけているのが、地球環境だ。気候変動、異常気象、水資源の枯渇、生態系の乱れ。自然と共にある一次産業ほど、最前線でその影響を受け、持続可能性が危ぶまれている。
なぜ、ここまで追い詰められたのか。
一次産業は、生産と同時に腐敗や劣化と闘わざるを得ない唯一の産業でありながら、自ら価格を決めることも、「在庫」を持つことも許されない。納品に追われ、評価は数値と規格に縛られる。どれほど誠実に取り組んでも、報われない構造が横たわっている。
このスパイラルを断ち切らない限り、担い手募集だけでは若い世代は夢や野心を持って飛び込めない。
いま必要なのは、構造そのものの再設計である。
「損を補い合う」のでなく、「得を分かち合える」仕組みへ。生産者が主役となり、自ら考え、選び、届ける——そんな一次産業の姿を取り戻す時だ。
一次産業は、弱者の営みではない。
生きることの中心にある、誇り高い仕事である。
私たちは、「次世代に、堂々と受け継げる一次産業」を掲げる。この営みの本質と美しさを再定義し、“稼げる構造”を創り直す。
未来の子どもたちが、「この道を選んでよかった」と胸を張れるように。誰もが「おいしさと安全」を当たり前に選べる社会をつくるために。今こそ、共に動き出すときだ。
「ZEROCO」は、これまで実現が難しいとされてきた低温・高湿の保管環境を安定的に実現します。これにより、食材や食品の鮮度を長期間、高品質に保つことができ、冷凍食品の品質向上にも役立ちます。この技術によって、食材本来のおいしさを消費者に届けるとともに、生産現場を含む食産業の在庫保管や出荷調整を可能にし、フードロスの削減や労務環境の改善にも貢献します。
(詳細はZEROCOサイトをご覧ください。)
一次産業にはさまざまな課題があります。長年、生産活動に従事してきた専門家の実践的なノウハウから生まれた鮮度管理の技術や菌の増殖を抑制する技術などを活かし、それぞれの課題に応じた解決策を提案します。さらに、各地域の自然とともにある暮らしのなかで培った知恵を最先端テクノロジーを活用して知財化・体系化し、事業の可能性を広げます。
一次産業にはさまざまな課題があります。長年、生産活動に従事してきた専門家の実践的なノウハウから生まれた鮮度管理の技術や菌の発生を抑制する技術などを活かし、それぞれの課題に応じた解決策を提案します。さらに、各地域の自然とともにある暮らしのなかで培った知恵を最先端テクノロジーを活用して知財化・体系化し、事業の可能性を広げます。